よく巷で「自律神経が乱れると良くない」という話を聞くことが多いと思います。
では、あなたは「自律神経ってなに?」と聞かれた際に説明できますか?
ましてや乱れると、どう悪いのかわかりますか?
もちろん健康に良くないわけですが。
今回は自律神経の乱れと、それに伴って痛みの感じやすさについて考えていきましょう。
ある程度は知ってるよという人は、初めの方は飛ばしてもらって大丈夫です。
では、いきます。
自律神経の働き
自律神経の分類
自律神経は交感神経と副交感神経に分類されます。
一般的に興奮したり、肉体的・精神的ストレスを受けていると交感神経が優位な状態になります。
優位とは主にそちらの働きが強いということですね。
反対に副交感神経が優位とは、とてもリラックスした状態です。
仮に交感神経優位な状態が一日中ずーっと続いていたら、まーしんどいですよね(汗)
それぞれの働き
交感神経が働いている際
血圧・脈拍が上がり、筋肉の活動は活発になります。
しかし、内臓・消化器官の働きは鈍くなります。
末端の血管は収縮しています。
呼吸も浅くなります。
運動やスポーツをしているときはこの状態です。
運動しながら食事するのは消化に悪いのはこのせいですね。
副交感神経が働いている際
血圧・脈拍は落ち着きやすく、消化器官は活発になります。
末端の血管は拡張されて血流も良く、深い呼吸ができています。
リラックスした状態です。
寝る2時間前からこの状態に持っていけると安眠効果が高いです。
睡眠前にはこの状態にしておきたいですね。
すごく簡単に説明するとこんな感じです。
痛みとの関係性
ここでメインの話になるわけですが、一度イメージしてもらいたいことがあります。
「今から地味ですごくめんどくさい作業を5時間してもらいます。」しかも特に有益な報酬はありません。
と言われたら、9割くらいの人は「なんでそんなことしなきゃ?」とか「そんな無駄なことを」と思うでしょう。
このとき、体は重だるく感じたり、すでに筋肉に張りを感じてしまう人もいるかもしれません。
結論を言っておきますと、人は気分によって痛みの感じやすさが上下します。
人には目に見えない閾値(いきち)と言われるボーダーラインが存在します。
これは自律神経によって支配されています。
つまり、ストレスを受けるとこのボーダーラインが下がっていきます。
痛みを感じやすいということですね。
何かしらの痛みを感じる→ボーダーラインが下がる→痛みを感じやすくなる→痛みに対しての恐怖心からストレスが積もる→ボーダーラインが下がる・・・
恐怖のスパイラルですね(汗)
もし最初の痛みが怪我などからくるものであれば早めに専門の医療機関への受診をお勧めします。
我慢していると無駄な痛みを出現させるかもしれません。
ストレスの種類によって痛み方は違う
ここで一つ疑問に思ってしまう人もいるかもしれません。
それは、「スポーツなんかをしているときや、する前にはストレスがかかっているはずなのに痛みを感じにくいぞ?」ということです。
その答えは、嫌々やっているかの差です。
確かにストレスを受けている状態ですが、スポーツをやっているときは興奮して気持ちも高ぶっている状態でもあります。
このとき、脳内ホルモンが分泌されています。
エンドルフィンだったりノルアドレナリンが分泌されます。
これらは麻薬や麻酔以上の効果が発揮されます。
つまり痛みを感じづらくなるということです。
運動中に怪我をしても気づかなくて、あとで気づいたという経験がある人がいるかもしれませんね。
これはホルモンの影響です。
ホルモンの話も書き出したらキリがないので、話を戻します。
考え方・受け取り方で痛み方は変わる
先ほど、嫌々やっていると良くないということを言いましたが、神経質に物事を考えすぎたり、気にしすぎてしまう人もやはりボーダーラインが下がっていきます。
なんでも楽しめてしまう人は強いです!
言い方は悪いかもしれませんが、楽天的な人が「肩が凝ってさー」だとか「腰痛がひどくて」なんてことを口にしているのを聞いたことがあるでしょうか?
反対に極端な話になりますが、うつの人はなぜだか体に痛みを訴えます。
何もする気力が無いにも関わらずです。
これはボーダーラインが究極に下がっている状態だからだと考えられます。
痛みを感じづらくするには
一番は趣味を持つことです。
私は週に数時間はバスケ、筋トレ、漫画を読む趣味の時間を作るようにしています。
オススメは体を動かす系の趣味を持つことが好ましいです。
文化系の趣味ばかりになってしまうと精神的ストレスの発散にはなりますが
肉体的なストレスの蓄積に繋がってしまうからです。
あとは、気にしすぎないことです。
私も以前はこのタイプだったのですが、自分の力の及ばないことにまでいちいち気を使ってしまいます。
無駄に精神をすり減らしてしまいます。
私の仕事柄、体を痛めている人と接する機会が多いのですが、肉体的よりも精神的なストレスを抱えている人が多いです。
月に数回は自分の好きなことをする時間を作り、仕事でもなんでも楽しめる気持ちを持つようにできれば素晴らしい人生を送れることでしょう。
今回はこれまでです。
少しでも健康の手助けになれれば幸いです。
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