どうもゴリ山です。
近年では仕事に安定を求める人が多くなってきたように感じます。
しかしながら何をもって「安定」と言うのでしょう?
大企業も経営不振に陥る現代です。
安定しないのであれば楽しく、やりがいのある仕事がいいですよね。
そこで「手に職を」と思い国家資格である柔道整復師の資格はどうかな?と考える人もいるでしょう。
私は1日に200〜300人来院する大手接骨院に勤め、全国の先生方とも繋がりがあるので業界の給料の相場であったり、動向については詳しいです。
そんな私が語る「柔道整復師・接骨院」が食っていけるのか?のお話です。
結論を言っておくと、まだまだ食っていけます!
その理由をお答えします。
柔道整復師の年収(勤める場合)
これはどこの業界にでも言えることですが、勤め先によって給料体系が異なります。
接骨院では特にと思ってください。
ここでは勤めた場合のケースを主に書いていきます。
接骨院に勤めた場合の相場は初任給20〜25万円くらいでしょう。
病院などに勤めた場合もう少し少なくなる可能性があります。
ちなみに私は初任給20万円でした。
ここから保険や税金を引いて、手取りで17〜18万円くらいです。
うちはボーナスなどが出る方だったのでまだマシな方です。
いずれにせよ、ボーナスが出るところであれば年収300万円くらいになると思います。
しかし、近年は接骨院も増えて、なおかつ柔道整復師の国家試験が難しくなってきている傾向(有資格者が減る)にあるので企業側は人材確保のために給料を高く設定しているところが増えています。
大手グループ院であったりすると初任給で30万円ほどのところもあります。
プラスボーナスなど福利厚生が充実しているので非常に魅力的に映ります。
もちろん昇給もあるので一般企業とそう変わらない給料にはなっていくでしょう。
あとは院によって自由診療と言われる保険を使わない施術などを積極的にやっているところでは固定給+歩合給の制度を取っているケースもあります。
こういう院では頑張り次第で手取りを増やせる可能性があります。
私が知っている人(勤めている人限定)で最高収入は、30店舗くらいを展開している大手グループ院のナンバー2の人で年収1000万くらいだと聞いています。
これは非常に稀なケースで、創立当初からのスタッフであることが必須と言えるでしょう。
つまりある程度大きくなった院で、この地位にまで上り詰めてこの給料をもらうのはかなりハードルが高くなります。
現実的に考えられるのはグループ院の分院長であったり、個人でもやり手の先生の下につけば院を任されるケースも出てきます。
この場合、月40〜50万円で年収600万円くらいの給料が見込まれます。
結果、自分の頑張り次第で年収600万円くらいはいけると思います。
ここまでは、あくまで勤めた場合の話です。
もちろん600万稼げたら十分だと思います。
しかし柔道整復師の最大の魅力は独立開業にあります。
これは下記のメリットでお話ししましょう。
メリット
私の考える最大のメリットは独立開業の権利をもっているという点です。
柔道整復師の資格をもっていれば「健康保険」「労災保険」「自賠責保険」を使って治療することが認められているため、やり方さえ間違えなければ集患には困らないです。
つまり患者の負担が少ない、またはかからないので患者さんには来てもらいやすい傾向にあります。
食っていく分には困らないくらいは稼げます。
これだけではなく、近年では保険の治療に頼らず、自由診療(骨盤矯正など保険の範疇を超えるもの)に力を入れる接骨院が増えており、少ない患者数で高収入が見込めます。
これは整体院(無資格の人がやっている)と内容が似てきますが。
私たちは国家資格という最大の武器を持っています。
無資格の人と国家資格を持っている人、どちらに治療してもらいたいですが?
言わずもがなですね。
かく言う私も自由診療で数千万は稼いでいます。
このおかげで私の年収は1000万を軽く超えています。
一応、成功の部類に入っていますが、中には億を稼ぐ人もザラにいます。
勤めてそこそこの収入で満足するのもいいですが、資格最大のメリットを活かして大いに稼ぐべきです。
似たような資格で理学療法士というものがありますが、この資格は医者の指示の下でしか資格を使うことができません。
なので病院勤務か介護施設でしか働けません。
そして、もう一つのメリットは直接人から感謝されてお金を支払っていただける点です。
「良くなったよ。ありがとう!」だとか「無事に大会に出れました」とか、いろんな感謝の声を聞くことができます。
感謝され、その対価にお金を払っていただく。
ネットでの繋がりばかりが強くなった現代ではなかなか味わえない感覚です。
自分の経験であったり、学んだ技術・知識を活かせることも大きいです。
人と会話することや、接することが好きな人にはすごくオススメです。
デメリット
良くも悪くも直接人と接する機会が多いので嫌みを言われたり不満を言われることも直接であることがほとんどです。
いちいちそういったことを気にしていると気が持ちません。
物事を気にしすぎるタイプは向かないかもしれません。
社会的な情勢としては2018年の現在はまだ理学療法士の独立開業権は認められていません。
しかし、独立開業の権利を求める活動は活発になっています。
つまり理学療法士が接骨院と同じような業態を取れる日が来るかもしれないのです。
理学療法士さんは勉強家で経験豊富な人が多いです。
こんな人たちが同じ土俵に立ってしまったときに柔道整復師・接骨院が差別化して優位性を保てるのか疑問です。
そもそも同業者の数がコンビニの数を超えるくらい増えているのも差別化が難しい要因でもあります。
もう一つデメリットがあり、健康保険や自賠責保険を使った治療に関する請求が厳しくなっているということです。
理由は健康保険に充てる国の予算が破綻していることや、昔の接骨院業界が無茶な請求をしたりで色んなところから厳しい目で見られていることが原因です。
このような情勢におかれているため、自由診療に力を入れる院が増えているというわけです。
休日数
休日は比較的にある方だと思います。
週休2日は取れます。
完全週休2日かは院によってそれぞれです。
どういうことかというと、日曜日と水土の午後が休みの計2日なのか日曜日とその他1日休みの完全週休2日であるかの差です。
お盆、正月もしっかり休みを取っているところがほとんどです。
例外があるとすれば、ショッピングモールに入っている接骨院に勤めるとモールがやっている限り営業しなければいけないので、休みもそれに合わせてシフトになります。
そのためお盆、正月もやっています。
入社するときにその辺は確認するはずなんで問題はないでしょう。
休日数ではありませんが、営業時間が20時〜21時までなど一般の企業より少し遅いのは難点かもしれません。
慣れれば無駄なお金を使わなくて済むと思えるくらい気になりませんが。
業界の裏話
柔道整復師の資格は弁護士のように(弁護士さんも近年は厳しいらしいですが・・・)取ればある程度の収入が見込めるような資格ではなく、取ってからどのようにして稼いでいこうか考えておかなければいけません。
そのため、資格を取ってから入社するところはしっかりと選んだ方が良いです。
グループ院はマニュアルなど教育体系と昇給制度がしっかりしているので、ある程度の力もつくでしょうし、給料もいただけます。
このぐらいの給料がもらえればいいかなの設定が低い人は一生涯勤める覚悟でその院の上を目指してください。
しかし、独立を目指す人はグループ院はオススメしません。
グループ院はすでにネームバリューがありますし、マーケティングにも力を入れてお金もかかっています。
つまり、いくらその院で実績を積んでもそれはその院が集客をしてくれているのと、こんな大きな院なら大丈夫だという患者の勝手な信頼感が上乗せされていることを自覚しなければいけません。
外に出て1から実績を積むことの大変さを学べないのです。
反面、大きく店舗を展開していなくても稼いでいる院はたくさんあります。
そういった院を選べれば、マーケティングであったり、患者のファン化など色々な学びを得られるでしょう。
そして何より院長から直接学べる機会が多くなるのはすごく大きなメリットです。
マニュアル化されたものにはどういう経緯でそうなったのかわからないと最終的に役に立たないこともあります。
まとめ
以上のことから、まだまだいくらでも食っていけます!
需要はこれから先も伸びるというデータもあります。
何と言っても柔道整復師は資格の幅が広く、汎用性も高いです。
スポーツに特化するもよし、高齢者ばかり診るもよし、産後など女性の悩みに特化するもよしです。人の悩みは尽きません。
健康ブームが後押しをしてくれているのも好条件でしょう。
この記事を読んで少しでも接骨院業界に興味を持ってもらえれば幸いです。
一緒に業界を盛り上げていきましょう!
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