子どもが習い事に行きだしたはいいけど、いきなり「行きたくない!」辞めたいの?と聞いても「辞めたくはない。」じゃあどうしたらいいの?を解決するために解説していきます。
習い事に対して「行きたくない」という気持ちが芽生えることは、多くの人にとって珍しいことではありません。しかし、同時に「辞めたくない」という思いも持っている場合、その葛藤はさらに複雑になります。
そんな気持ちは子どもであれ、大人であれ持ち合わせています。
このような気持ちに対処するために、なぜそう感じるのかを理解し、どうすればその状況を乗り越えられるかを考えてみましょう。
1. 「行きたくない」という気持ちの原因を探る
まず、「行きたくない」と感じる理由を考えてみましょう。その原因を理解することで、具体的な対策を講じることができるかもしれません。
行きたくない理由①:疲労やストレス
学校や仕事の後に習い事があると、体力的にも精神的にも疲れてしまうことがあります。忙しい日常の中で無理をし過ぎているのかもしれません。
体力面の疲労は気づきやすいですが、精神面の疲労には誰しも気づきにくいものです。特に季節の変わり目や、3月、4月は気温の変化や職場、学校での変化が多く、思っている以上に精神面の疲労があるものです。
状態としては、ダルさが続いたり、やる気が出なかったり、朝が起きにくくなったり不定愁訴が現れます。この精神状態では習い事に行きたいという感情は芽生えにくいでしょう。
行きたくない理由②:プレッシャー
習い事が上手くできない、もしくは他の人と比較してしまい、自分にプレッシャーを感じている可能性があります。このプレッシャーが「行きたくない」という気持ちを引き起こすことがあります。
無意識に「あの子はできるのに、この子はできない」と思っていませんか?その考えは、言葉や態度となって現れます。上達するスピードは人それぞれです。今一度その習い事を始めた目的を見直してみてはいかがでしょう。
人よりもっと上手くなりたい、上達したいと思う子もいれば、自分で納得できれば満足な子もいます。子どもがどのタイプなのかを見極めてあげることが肝心です。
行きたくない理由③:興味の低下
習い事への興味が薄れている場合も考えられます。最初は楽しかったけれど、徐々に飽きてしまったり、他のことに興味が移ったりしているかもしれません。
友達が始めたから一緒にやり出した人は、目的が薄いので友達が辞めれば簡単に辞めてしまいます。そもそも、そこまで興味がなかったり、やる意味が見出せないと行きたくなくなるでしょう。
行きたくない理由④:人間関係の問題
同じ習い事に通っている仲間や先生との人間関係が原因で、行きたくないと感じている場合もあります。例えば、友達ができなかったり、先生の指導が厳しいと感じたりすることが考えられます。
日本人が一番影響を受けるのが人間関係です。これは子どもも大人も例外ではありません。上記したように目的がしっかりしていれば、友達が出来なかろうが、先生が少し厳しかろうが関係がないはずなのです。
しかし、日本人は人間関係を重んじるので、人間関係の悪化を極端に嫌います。これが行きたくないけど辞めたくないという葛藤につながるのでしょう。
2. 「辞めたくない」理由を見つめ直す
一方で、「辞めたくない」と思う理由も明確にしておきましょう。これがモチベーションの再確認につながります。
辞めたくない理由①:習得したいスキルや目標がある
その習い事を続けることで得られるスキルや達成したい目標があるのではないでしょうか。それが辞めたくない理由かもしれません。
行きたくない理由が解決出来ないようなものであれば、スキルの習得までや目標が達成できるまでと期限付きで続けることをオススメします。
子どもの場合は特に「行きたくない」と言ったらすぐに辞めさせてしまう方もいますが、これではレジリエンスは育ちません。我慢してずっと続けろとは言いませんが、耐える力を養うのも将来、社会に出た際に必要なスキルのひとつです。
習い事はこういった力を養える場として最適です。
近年では運動能力や学力よりも大事な力だと注目さえています。
この力が弱ければ、どれだけ能力が高くても折れてしまい、立ち直れないからです。
辞めたくない理由②:成長実感がある
これまでに努力してきたことや、自分の成長を感じることが辞めたくない理由である場合もあります。せっかく積み重ねてきたものを無駄にしたくないと考えることもあります。
自己肯定感の高まりを感じている状態です。人は少しの成長で喜びを感じられるものです。いかにスモールステップを踏ませられるかが鍵です。
辞めたくない理由③:楽しさや充実感がある
習い事自体に楽しさや充実感を感じているが、時々疲れやプレッシャーから「行きたくない」と思ってしまうことも考えられます。
これは私も経験があります。
それ自体は楽しいと思えるのですが、どこからか、やらなければいけない義務のように思えてしまい、なぜやっているのか分からなくなってしまいます。
しかし、楽しい、または楽しかった記憶はあるので辞めたくはないのです。
辞めたくない理由④:社会的なつながりを失いたくない
習い事を通じて得られる友人関係や、所属感が辞めたくない理由となることもあります。特に、長く続けている場合、そのコミュニティに強い愛着を持っているかもしれません。
それまで築いてきたものを失うのは、誰しも嫌なものです。子どもも友達と会えなくなることを理解していると、気持ちの葛藤があるのかもしれません。
3. 「行きたくないけど辞めたくない」対処法と解決策を考える
「行きたくない」という気持ちを解消し、「辞めたくない」気持ちを大切にするための対処法を考えてみましょう。
まずは行きたくない理由の洗い出しが必要です。絶対に尋問にならないようヒヤリングしましょう。たまに聞き出そうとするあまり、キツい物言いになってしまう方がいますが、これでは萎縮してしまい本音を話せなくなってしまいます。
あくまでヒヤリングする感覚で話しましょう。
対処法①:スケジュールの見直し
習い事に行く前に疲れている場合、スケジュールを見直してみましょう。例えば、時間を変える、週に1回の休みを作るなど、柔軟に対応できると負担が減るかもしれません。
まずは辞めることより、頻度を検討してみましょう。週3以上習い事が詰まっている場合は要注意です。家族との時間、友達との時間が取れずにストレスを抱えているのかもしれません。そういったプライベートな時間で学べることも多くあります。家族、友達との時間を大切にしてみてください。心が豊かに育ちますよ。
対処法②:休憩を取り入れる
どうしても行きたくない日が続く場合、短期間の休みを取ることを検討してみてください。数日間リフレッシュすることで、モチベーションが回復することもあります。
体力的、もしくは精神的に疲れている場合は、誰しもやる気が出ません。子どもたちは大人が思っている以上に消耗しています。日々、新しいことを学んだり、友達と遊んだり、成長するためにたくさんのエネルギーを使っています。そこに習い事もプラスされると、かなりの負担となり、のしかかってきます。
では、習い事に多く行っても大丈夫な子たちはなぜ強いのか?という疑問が浮かびます。それは普段からしっかりと睡眠を確保し、食事も3食食べ、遊ぶときはしっかりと遊んでいるからです。これで体力的にも精神的にも満たされ、日々の習い事にも集中して通えるようになっているのです。
対処法③:小さな目標を設定する
大きな目標ではなく、毎回のレッスンで達成できる小さな目標を設定してみましょう。達成感を得ることで、モチベーションが上がりやすくなります。
大抵の場合は習い事先で目標を決めてくれていることがほとんどかと思います。しかし、その目標がその子にとっては大きな壁となっている場合があります。これでは行きたいという気持ちにブレーキがかかってしまいます。
親の気持ちとしてはなんとか習い事に行ってほしいという気持ちがあると思います。なので、まずは習い事に行くということを目標にしてしまうのもアリかもしれません。
「そんなの誰でもできるでしょ」と思えるくらいの目標がいいのです。そして、出来たら褒めてあげてください。「じゃあ次はこれができるかな?」とそうやって本当に少しずつステップを上げていくことが肝心です。
対処法③:他の楽しみを見つける
習い事の中で、他に楽しみを見つけて、それをモチベーションにするのも一つの方法です。例えば、友達と一緒にレッスン後に小さなアイスを食べるなど、楽しいことを習慣にするのも良いでしょう。
別の習い事に興味を示すのであれば、乗り換える選択肢はアリです。日本人は特にひとつのことをやり切るや、貫き通すことに美徳を感じがちです。しかし、これではその子の才能や興味を潰してしまいかねません。
親としては柔軟に子どもの成長を見守ってあげられればと思います。
対処法④:コミュニケーションを取る
先生や親に相談してみることも大切です。悩みや困っていることを話すことで、解決策を一緒に見つけられるかもしれません。また、周囲のサポートを受けることで、気持ちが軽くなることもあります。
4. 自分の気持ちを大切にする
最後に、習い事はあくまでその子のためのものです。無理をして続けさせることが逆効果になる場合もあります。時には、一旦休んでみることや、別の方法を模索することも必要です。
しかし、「辞めたくない」という気持ちが強いなら、それを大切にし、乗り越えるための工夫をしながら続けてみる価値は十分にあります。
自分自身のペースで、無理なく楽しみながら習い事を続けられるように工夫してみてください。
家族の時間を大切にするのは、子どもの精神面の安定につながります。休みの日の過ごし方を考えてみてください。下記事で休日の過ごし方をまとめています。ぜひお読みください。
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